1978

DANS LES POCHES DU BERGER(羊飼いのポケットの中に)/ANGE/FROM GUET APENS(異次元への罠)(CHRISTIAN DECAMPSーFRANCIS DECAMPS)
アンジュはフランスのプログレ?バンドである。というか、シャンソン風の歌い方をするロックバンドという気もする。演劇的な歌い方からしてフランスのジェネシスと言われることもある。
 なかなか作品が売っていなくて、本作品の「異次元への罠」をユーロロックスーパーコレクションという1980年ごろに出たLPか、再結成のライブか、初期のライブしか持っていない。本来ならこの人たちも代表作と言われるライブを聞きたいんだが手に入らない。だから、ぜんぜん詳しくないんだが、こ
の作品の2曲目に入っている「羊飼いのポケットの中に」は大好きでよく聞いたのをおぼえている。
 イントロのはかなげなシンセの音に続き、アコギに合わせて、アトールのヴォーカルのアンドレ バルザーみたいなシャンソンの風の歌い方で切々と歌われる。何を歌っているかはわからないがとっても説得力があるような気がする。とっても染み入るような曲でじっくりと聞いてしまう。この人たちのストリングシンセサイザーの音も特徴があって、ラストの音はイタリアのチェレステのメロトロンの音を少しだけ思い起こさせる。羊飼いだから牧歌的というと短絡的なんだが、とっても癒されるやさしい曲である。CD化されてるのかな?「新ノア紀」とかはなってると思うけど・・。 
(2003年3月24日)

WHEN DID YOU STOP LOVING ME,WHEN DID I STOP LOVINGYOU/MARVIN GAYE/
FROM HERE,MY DEAR(MARVIN GAYE)
マーヴィンゲイは、70年代はずっと悩んでいた。70年頃は、相方のタミーテレルの死。後半は、モータウンの社長の姉(妹?)である17歳年上の奥さんとの離婚調停に悩んでいた。トラブルは、自分の責任で引き起こされることが多い。この名ヴォーカリストは、天才なのだが、結構やなやつだったのかもしれない。でも、そんなことを吹き飛ばすほどの素晴らしい曲をたくさん書いている。78年には、とうとう「離婚伝説」というLP2枚組の作品を出した。詩の内容は、離婚についての独白といったところだろうか。「ここまで言うか?」という感じで、これを出して、アメリカを追い出されてしまうのである。
 この曲は、このアルバムのハイライトの曲である。ダリルホールも自分のソロアルバムでカバーしているが、これもまた素晴らしい。あいかわらずマーヴィンゲイの「天からの」声は満ちあふれているし、力強いリズムで聞かせてくれる。もしも、この歌詞じゃなくて、ちゃんとプロモートされたものであったら、マーヴィンゲイを代表する曲になっていたであろう。
(2000年12月9日)

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